私は父を早くに亡くし、母が実家に戻りましたが
母も私が中学生くらいから体調を悪くして静養に出たので
中高時代は伯父と伯母との暮らしでした。
伯母は風邪などで寝込んでも必ずお弁当を作ってくださっていましたが
一度だけ、原因は忘れましたが私と酷く口論したとき
その日は「明日はお弁当も作りません。自分でどうにかなさい。」
と冷たく突き放されてしまいましたが
お料理なんて全然できなくて、一日くらい昼食抜きでも・・と思っていました。
翌朝、目が覚めると、伯父がお弁当を作ってくださっていました。
昭和一桁世代の伯父には、キッチンに入ることはもとより
食卓でも、お茶碗とお椀以外、右のものを左にもしない人です。
なんていうか、TVドラマの中に出てくる
古風な威厳のある紳士っていますでしょ? そういう伯父でした。
その伯父が私にお弁当を作って持たせてくださいました。
それって、我が家には凄いことだったんです。
お昼休み、お弁当を開けると
牛肉の大和煮、玉ねぎの卵とじだけのおかずで
卵はちょっと焦げたとこもあるし、ご飯も、表面がデコボコでした。
だけどとっても美味しかったです♪
今はもう亡き伯父ですが
あのお弁当は、本当に感動しました。
大好きな伯父の作ってくださったお弁当は
特別な思い出です。
最新の発言3件 (全3件)
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読ませていただきました
いい話ですね。じーんとしました(゜´Д`゜)
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ほろっ。
素敵なお話ですね。
伯父様の優しさに涙ぐんでしまいます。しかも、そのおかずがとても美味しそう。
伯母様とひどい口喧嘩っていうところもまた、心に沁みます。双方一生懸命、と言う感じがします。そういう、気持ちが熱くなってしまう時ってありますよね。
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泣けました(ノД`)
うう、そしておかずがおいしそうです!!
